藤崎翔『お梅は次こそ呪いたい』感想レビュー│笑いと呪い?のお梅シリーズ第2弾

本紹介
ウバ
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お梅がパワーアップして帰ってきた⁉

藤崎翔さんの『お梅は次こそ呪いたい』は、呪いの人形・お梅が活躍するコメディー小説。

前作ファンはもちろん、前作を知らない人にもおすすめの一冊です
前作を未読という方は、こちらの紹介記事をご活用ください藤崎翔『お梅は呪いたい』感想レビュー│読書デビューにおすすめの一冊

本作のおすすめポイントを、実際に読んだ感想と共に紹介していきます。

この記事が、あなたをお梅ファンにすること間違いなし

それじゃあ、さっそくいってみよー

読みやすさ4.0
笑える度3.5
泣ける度1.5
読書初心者おすすめ度4.5
『お梅は次こそ呪いたい』の評価
この記事でわかること
  • 『お梅は次こそ呪いたい』のあらすじ
  • 『お梅は次こそ呪いたい』のおすすめポイント3選(お梅・面白さ・伏線回収)
  • 前作との違い

基本情報

タイトルお梅は次こそ呪いたい
著者藤崎翔
出版社祥伝社
発行年2024年12月
ジャンルコメディー

『お梅は次こそ呪いたい』のあらすじ

かつて戦国大名を滅亡させた呪いの人形・お梅。

封印が解け、現代に復活したお梅は、次々と現代人を呪い殺していく──

はずが……なぜかみな幸せになっていく。

笑いと涙の、お梅シリーズ第2弾

今度のお梅は空を飛ぶ

新たな能力、空中浮遊と胴体分離を武器に、お梅は次こそ現代人を呪い殺せるか──。

『お梅は次こそ呪いたい』のおすすめポイント3選(感想込み・ネタバレなし)

『お梅は次こそ呪いたい』は、呪いの人形・お梅シリーズ第2弾です。

前作に引き続き、どうしても現代人を呪い殺したいお梅。

新たな能力を手に入れたお梅は、次こそ無事に現代人を呪い殺せるのか⁉

笑いあり涙あり。

読みやすさも相まって、読書をはじめたばかりという人におすすめの一冊になっています

そんな本作を、3つのポイントにわけて紹介していきます

前作よりパワーアップ!新能力『空中浮遊』を取得したお梅が結局可愛い!

呪いの人形 お梅 可愛い

お梅シリーズは、やっぱりお梅が可愛いのです

お梅の可愛さにうっとりすることが、本作最大の楽しみだと言っても過言ではありません。

シリーズものらしく、しっかりパワーアップして帰ってきたお梅が、最初のおすすめポイントです。

猫やカラスから襲われたとき、小さな身体で必死に走って逃げることしかできなかったお梅。

本作では空中浮遊を取得

さらには首と胴体を別々に浮かせることもできるのです

本作ではその能力を駆使して、現代人を呪い殺そうと必死です。

首だけでバッグに忍び込んで、外出先でも対象に瘴気を浴びせ続けたり。

しっかり新能力を使いこなすお梅は必見です

猫やカラスから逃げる姿も可愛い。

現代人を呪い殺そうと必死な姿も可愛い。

そんなお梅の、私が一番好きな部分は、それでも呪いの人形としての矜持を忘れないところです。

他者に共感や同情はせず、感傷にも浸らない。

たとえ失敗(現代人が幸せになる)しようとも、呪いの人形であろうとする姿は格好よくすらあります。

そんな姿も可愛いのですが、可愛いと言われることすらお梅にとっては屈辱なのでしょう。

空中浮遊と胴体分離という新能力を携え、前作よりいっそう魅力的になって帰ってきたお梅が、『お梅は次こそ呪いたい』最初のおすすめポイントです

手足のある本
手足のある本

ウバさんは、本当にお梅が好きなんだボン

ウバ
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お梅シリーズを読めば、かならずお梅ファンになりますよ。

気になる方は、ぜひ前作『お梅は呪いたい』も手に取ってみてください。

作者が提示する新方程式!呪い×コメディ=ハッピー

手でハート ハッピーエンド

何回も言っている気もしますが、本作の主人公は呪いの人形なんです。

全力で現代人を呪い殺そうとしている、呪いの人形が主人公なんです。

なのにおもしろい

最初から最後まで、ずっとコメディしているんですよね。

読んでいると、やさしい気持ちにもなれます。

『呪い×コメディ=ハッピー』という方程式が成り立つことを、本作が証明しています

本作はお梅を主人公とする連作短編集なんですが、冒頭の『ぷろろをぐプロローグ』ですでに心掴まれます。

『ぷろろをぐ』でお梅はパワーアップするのですが、その方法がいい意味で雑なのも面白い。

前作の失敗を糧に修行するだとか、そんなことはまったくなくて、偶然出会ったキャラクターに普通に新能力を貰います。

その時のやり取りが面白くて、私一押しのシーンになっています

というのも。

お梅が現代人を呪い殺すための戦いは、いつだって孤独なのです。

味方はいない。

猫やカラスという天敵もいる。

人間に動いている所を見られるわけにもいかない。

そんな状況で、お梅が誰かを会話をするシーンは、前作含めて今回がはじめてなんですよね。

そんな貴重なシーンも必見です

『初対面の人との会話あるある』的な会話が面白くて、とある事実がわかってから相手の態度が変わる様子はツボでした

またお梅のことばかり推している気もしますが、お梅が頑張れば頑張るほど読者はあたたかい気持ちになれます。

呪いの人形が頑張るほど、読者は幸せになる。

というわけで、『お梅は次こそ呪いたい』のおすすめポイント2つ目は、『呪い×コメディ=ハッピー』という方程式です

手足のある本
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呪いは人を幸せにするってことを学べる一冊だボン

ウバ
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いやいや、その考えは危ない気がします

あくまでも『お梅シリーズ』内での話ですから、やみくもに人を呪うのはやめましょう

読書の面白さにも気づかされる!怒涛の伏線回収

『お梅は次こそ呪いたい』は、伏線回収が楽しめるのもポイントの一つ。

「ビックリするような仕掛け」ではなく、「なるほど、そうきたか!」というような仕掛けが所狭しと仕掛けられています。

心地のいい伏線回収が続くので、読んでいて面白いんです。

伏線回収に関しては、あまり書きすぎるとネタバレにつながるので多くを伝えられませんが、三話目の『二世帯住宅で呪いたい』は、なかなか衝撃的でした。

さすがのお梅も「成功失敗とはまた別次元の問題がおきてしまったわけだが──」とか言ってます。

伏線回収をおすすめポイントとして紹介する理由は、それが読書の面白さに気づくきっかけにもなるからです。

読書をはじめて数冊読んだとして、思い出すのは伏線回収の衝撃だったりするんです。

「あの仕掛けには驚かされた」や「まさかアレとアレがつながってたとは」などの感想は、いつまでも残るものです。

その読書経験が、あなたを自然と読書好きにしてくれています。

ただ、伏線回収が凄いだけでは小説は面白くありません。

あくまでもストーリーがしっかり面白いから、伏線回収が生きてくるのです。

つまり『お梅は次こそ呪いたい』が面白いということです

というわけで、おすすめポイント3つ目は、怒涛の伏線回収です

手足のある本
手足のある本

藤崎翔さんの作品は驚く仕掛けがいっぱいだボン

ウバ
ウバ

そうですね。読んでいていつも驚かされます

いずれ他の作品もどんどん紹介していきます

前作との違いと比較

本作は『お梅は呪いたい』の続編です。

お梅の能力などいろいろとパワーアップして書かれていますが、前作のほうがよかった点もあります。

ここからは、少しだけ前作との違いと比較を紹介していきます

お梅に宿った、前作にはない能力

あらすじでも書きましたが、本作のお梅には新能力があります。

それが「空中浮遊」と「胴体分離」です。

少しの間だけ浮くことができ、首と胴体が分離した状態でも行動できるようになりました。

新能力を駆使して、前作よりいっそうアグレッシブに現代人を呪おうとするお梅が見れます。

新能力のおかげで、前作より現代人を呪うタイミングが増えました。

首だけでバッグに潜り込んで、出先でも呪えるようになったのは大きい

それがそのままストーリーの幅を広げているため、前作より濃いストーリーになっています。

泣けるストーリーは、前作に軍配

お梅の新能力のおかげで、前作よりストーリーの幅が広がったのは事実。

しかし、心あたたまるストーリーは前作に軍配が上がります。

『お梅は呪いたい』の最終話である『老人ほをむで呪いたい』は、そこそこ涙腺を刺激してきます。

全体的にコメディ要素強めの作品なので、号泣できるほどではありませんが、しっかり感動できます。

『お梅は次こそ呪いたい』には、そういった感動要素は少なめです。

しかし、全体的にやさしいストーリーですので、感動というよりはあたたかい気持ちになれる作品です。

総合評価は、前作に軍配

本作は『お梅シリーズ第2弾となっています。

どちらもお梅を主人公に描かれる連作短編集となっています。

全体的につながっているとはいえ、弾である本作から読んでも問題なく楽しむことはできます。

しかし、シリーズものというわけで、どうしても前作から読んだ方が楽しめるのも事実。

現代人を呪おうとしているのに、なぜかどんどん幸せになっていくというストーリーの繰り返しのため、どうしても新鮮味に欠けてしまっています。

そのため、第1弾である『お梅は呪いたい』の衝撃にはかないません。

繰り返しとはいえ、その中でしっかり「コメディ・伏線回収・やさしさ・(ときどき)感動」が詰め込まれています。

前作に軍配と書いていますが、どちらも最高の一冊であることは間違いなしです

手足のある本
手足のある本

ほえぇ……どっちも気になってきたボン。

ウバ
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どちらも面白い作品です。

といいますか、どちらもお梅が可愛いです

さいごに

まずは、ここまで読んでいただきありがとうございます。

少しでも『お梅は次こそ呪いたい』を読んでみたいと思っていただけたら幸いです。

前作でお梅のファンになってしまった私は、パワーアップして帰ってきたお梅にしっかり心をもっていかれました

驚きの伏線回収と、あたたかい気持ちになれるやさしいストーリーも最高。

一章読むたびに、「はえぇ、なるほど……そうくるかあ」となりました。

だからこそ、こうして紹介させていただいています

コメディとしての面白さ、伏線回収による読書することの面白さ。

そしてやさしいストーリー。

呪いの人形を主人公に描く、なんかよくわからない喜劇

藤崎翔さん『お梅は次こそ呪いたい』

一度、手に取られてはいかがでしょうか。

ウバ
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最後に一つ、著者の藤崎翔さんについて少しご紹介

藤崎翔

元お笑い芸人という、異色の経歴を持つ作家さん。

デビュー作『神様の裏の顔』で、第三十四回 横溝正史ミステリ大賞<大賞>にかがやく。

他作品に、『私情対談』『逆転美人』『お梅シリーズ』がある。

今日はここまで。

それでは、佐世保の隅っこからウバでした。

皆様の今日が幸せな一日でありますように。

プロフィール
この記事を書いた人
ウバさん

佐世保の隅っこで読書をしているオッサン。
妻と二人の子どもと共に細々と生きています。
読書の面白さを広めたくてブログを開設。
『ウバログ』が読書好きの溜まり場なるように頑張っていきます!

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